法務総務・契約関連担当とは?仕事内容・必要なスキル・キャリアパスを解説!

宇宙関連法への対応や契約管理、コンプライアンス体制の整備など、法務・総務の専門業務を担う職種です。
法務担当として経験を積みながら、法務部門のリーダーや経営企画へとキャリアを広げていきます。
※推定年収は、関連職種の公的統計および宇宙業界の直近の求人市場データに基づく推計値です。経験やスキル等により実際の金額は異なります。
記事のまとめ
  • 法務総務・契約関連担当とは 宇宙関連法への対応や契約管理を行い、事業を法的に支える職種です。
  • 法務総務・契約関連担当に求められるスキルは、法令対応と契約管理です。
  • 法務総務・契約関連担当の平均年収は600万円
目次
法務総務・契約関連担当の主な仕事は、「宇宙活動法などの宇宙関連法に基づく許可申請や行政手続き、ロケットや衛星に関わる契約の締結・管理、社内のコンプライアンス体制の整備を行うこと」です。
ここでは、法務総務・契約関連担当の仕事内容や、法務総務・契約関連担当の役割について解説していきます。
法務総務・契約関連担当は、宇宙事業を法的な面から支える仕事です。
宇宙活動法(ロケットの打ち上げや人工衛星の管理に関する法律)をはじめとする国内外の宇宙関連法を理解し、許可申請などの行政手続きを行います。打ち上げや衛星運用に関わる契約の締結・管理、安全保障貿易管理(軍事転用の恐れがある技術の輸出規制への対応)、知的財産の管理、社内規程の整備やコンプライアンス教育も担当します。

法務総務・契約関連担当は、宇宙事業を「合法かつ安全に」進めるための法的基盤を支える欠かせない存在です。
たとえば、ロケットの打ち上げには宇宙活動法に基づく許可が必要であり、許可なしに打ち上げることはできません。法務総務・契約関連担当の業務がなければ、宇宙開発プロジェクトそのものを進めることができません。

宇宙スキル標準を参考に、このロールが担う業務を紹介します。
総務・法務
法令調査や法規制への対応、行政手続き、契約管理、コンプライアンス管理などを幅広く行う業務です。
たとえば、ロケット打ち上げに必要な宇宙活動法の許可申請や、衛星データの取り扱いに関するリモートセンシング法への対応を行います。また、打ち上げサービスの契約書作成、安全保障貿易管理に基づく輸出手続き、社内規程の整備や法務・コンプライアンスに関する社内教育の実施も担当します。さらに、ISOなどの標準規格への対応や知的財産権の管理・活用も含まれる、法務・総務領域の幅広い業務です。
前職でこんな仕事をしていた方におすすめ!
  • メーカー/商社などで法務・契約管理や安全保障貿易管理を担当していた人
  • 法律事務所/企業法務などで知的財産や行政手続きに携わっていた人
  • 製造業などでISO対応やコンプライアンス体制の整備を担当していた人
姿勢制御系設計エンジニアの仕事には、他では味わえない大きな魅力・やりがいがあります

この仕事の一番の魅力は、宇宙という最先端の分野で法務の専門性を発揮できることです。
宇宙活動法や国際宇宙法など、他の業界では扱えない法律領域に携わることができます。たとえば、ロケットの打ち上げ許可の取得や衛星運用に関わる国際的な契約交渉など、スケールの大きな案件に法律の専門家として関わります。宇宙開発を「法律」の側面から支える、文系出身者にとって大きな活躍の場がある仕事といえるでしょう。

この仕事のやりがいは、自分が法的な手続きを整えたプロジェクトが実際に動き出し、ロケットが打ち上がることです。
許可申請を通し、契約を締結し、輸出管理をクリアして——これらの法務業務がすべて揃って初めて、宇宙開発プロジェクトは前に進みます。「自分が法的な道筋をつけたからこそ、このロケットが飛んだ」——そう実感できることが、この仕事ならではの大きなやりがいです。
宇宙スキル標準を参考に、この職種が担うスキルを紹介します。
求められるスキルをまとめると、 「宇宙関連法や契約管理・安全保障貿易管理などの『法務・ガバナンス系』のスキル」が多く求められます
調査・動向把握
宇宙業界の市場や技術、法制度の動向を調査・把握するスキル

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リスクマネジメント
プロジェクトのリスクを識別・分析し、対策を策定・実行するスキル

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法令対応
宇宙活動法や国際宇宙法を理解し、許可申請や行政手続きを行うスキル

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安全保障貿易管理
軍事転用の恐れがある技術や部品の輸出を、外為法に基づき適切に管理するスキル

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契約関連手続き
打ち上げや調達に関わる契約の締結・管理を、宇宙特有のリスクを考慮して行うスキル

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知的財産権
特許の取得判断、申請手続き、侵害の監視、活用方法の検討を行うスキル

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標準化対応
ISOなどの標準規格に基づいた社内規格の設定や改善を行うスキル

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ガバナンス管理
内部統制やコンプライアンス、監査などの管理体制を整備・運用するスキル

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転職に有利な「地上の資格・経験」 一部はスキル標準でも参照されていますが、ここでは「標準外」のものも含め、未経験者が転職活動でアピールしやすい資格を参考として紹介します。
法務総務・契約関連担当に役立つ資格

  • 弁護士
  • 弁理士
  • 行政書士
  • 通関士
  • 知的財産管理技能検定2級以上
  • ビジネス実務法務検定2級以上
  • 安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Expert)
  • コンプライアンス・オフィサー認定
  • PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)
  • ISO内部監査員
法務総務・契約関連担当の年収は、専門性の深さや担当する法務領域の範囲によって変動します。宇宙活動法や安全保障貿易管理など、宇宙業界固有の法務知識を持つ人材は評価が高まる傾向があります。
政府の大型プロジェクト(官需)と民間の商業プロジェクト(民需)では契約規模が異なり、年収水準にも差が出ます。経験を積んで法務部門のリーダーや経営企画へステップアップすることで年収はさらに上がっていきます。
STEP
現場で基礎を身につける
先輩担当者のもとで、契約書のレビューや法令調査の補助業務を担当します。宇宙活動法や安全保障貿易管理など、宇宙業界特有の法律や規制の基本を実務を通じて学んでいきます。
STEP
主担当として独り立ちする
特定の法務領域(たとえば契約管理や安全保障貿易管理など)を自力で担当できるようになります。許可申請の手続きや契約書の作成・交渉を主導し、社内からの法務相談にも対応します。
STEP
専門リーダーとしてチームを率いる
法務部門全体を統括し、複数の法務担当者を指導するポジションに就きます。製造業でいえば「法務担当者から法務部長」への昇格に近い変化です。宇宙関連の法規制動向を踏まえた法務戦略の策定やガバナンス体制の構築を担います。
STEP
組織・プロジェクト全体を統括する
法務にとどまらず、経営企画やプロジェクト全体の意思決定に関わるポジションに就きます。宇宙スキル標準における「ビジネスアーキテクト」として、法務・コンプライアンスの観点から宇宙事業全体の戦略策定と推進を担います。

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宇宙業界の法務総務・契約関連担当に最も必要なのは、「複雑な法規制を正確に読み解き、事業を前に進めるための法的な道筋を示す力」です。
文系出身者こそ活躍できる職種であり、法律の知識は宇宙業界でも大きな武器になります。「企業法務での契約管理や法務相談の経験」や「安全保障貿易管理や知的財産の実務経験」は、宇宙業界でもそのまま強みになります。まずは宇宙活動法がどのような法律なのかを調べることから始めてみましょう。
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