【宇宙のビジネスアーキテクト】とは?未経験から目指す仕事内容・年収・キャリアパス

記事のまとめ
  • ビジネスアーキテクトとは:技術・市場・環境などあらゆる要素を統合し、宇宙ビジネスの「コンセプト」を描く総合プロデューサーです。
  • 主な業務は:世の中の動向を分析し、顧客ニーズに合う事業を企画し、それを実現するための仕組み(人・モノ・金)を作り上げることです。
  • 向いている人は:
    • 新しい技術や変化に適応できる人
    • 異なる分野の意見をまとめるのが得意な人
    • 未知の領域を開拓したいイノベーター気質の人
目次
一言でいうと
ビジネスアーキテクトとは、「宇宙ビジネスのグランドデザイナー(全体構想者)」です。
ビジネスアーキテクトは、単に「モノ(衛星やロケット)」を作るだけでなく、「それをどう社会に役立て、どう利益を生むか」というビジネスの全体像を設計します。エンジニアが「技術的な実現(How)」を担うのに対し、アーキテクトは「なぜやるのか(Why)」「誰のためにやるのか(Who)」を定義し、プロジェクトを成功へ導く羅針盤となります。
地上の職種で言えば、「新規事業プロデューサー」や「経営企画」に近い役割です。

具体的な業務内容

宇宙スキル標準では、このロールが担う業務として以下のような項目が挙げられます。
  • [宇宙ビジネス・サービス創造]
    • 「衛星データを使って農業を効率化する」など、宇宙技術を使った新しい商売やサービスを考え出す仕事です
  • [宇宙ミッション策定]
    • 「CO2濃度を測る」「月面に着陸する」など、その宇宙プロジェクトで何を達成するのか、目的や目標を決める仕事です
  • [プログラム計画策定]
    • 決めたミッションを成功させるために、いつ、いくらで、誰と協力して進めるかという全体計画を作る仕事です

必要なスキルと推奨資格

求められるスキル

宇宙スキル標準では、この職種において専門的な知識からヒューマンスキルまで、多岐にわたる能力が定義されています。 専門用語も多いため、以下のボタン(リンク)からそれぞれの詳しい解説ページを確認してみてください。

転職に有利な「地上の資格・経験」

一部はスキル標準でも参照されていますが、ここでは「標準外」のものも含め、未経験者が転職活動でアピールしやすい資格を参考として紹介します。
  • [PMP (Project Management Professional)]
    • 国際的なプロジェクト管理の資格。複雑な宇宙プロジェクトを管理する基礎能力の証明になります
  • [ITストラテジスト試験]
    • IT業界の高度資格ですが、ビジネスと技術を結びつけ、事業戦略を策定する能力はそのまま活かせます
  • [TOEIC 800点以上 / 英検準1級]
    • 宇宙ビジネスは海外との連携が必須。最新の技術論文や市場動向を追うためにも英語力は強力な武器です

共通するやりがい・年収

やりがい

ビジネスアーキテクトの仕事には、他では味わえない大きな3つの魅力があります。
  • 社会的意義やスケール感 地球温暖化対策や通信インフラの構築など、地球規模の課題解決に直結するプロジェクトを、自分の描いた構想で動かすことができます。
  • 技術的な面白さや達成感 最先端の研究成果や技術をビジネスという形に翻訳し、世の中に実装していくプロセスは、知的好奇心を強く刺激します。
  • チームワークや成長 エンジニア、投資家、政府関係者など、多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルたちをまとめ上げ、一つのゴールに向かう一体感があります。

年収

  • ビジネスアーキテクトは、専門性が求められるため、宇宙業界の中でも高水準な傾向にあります。 プロジェクトの成否を左右する責任あるポジションであり、技術的な知見とビジネスセンスの両方が求められるため、一般的なエンジニア職や管理職よりも高い報酬設定がなされることが多く、実力次第で大幅な年収アップも狙えます。

※現在の「宇宙スキル標準」において具体的な年収額は公表されていません。詳細な待遇や業務内容は、「宇宙スキル標準」の公表次第、随時追加していきます。

未経験からのキャリアパス

今はまだ宇宙に関する知識も資格もなくて大丈夫です。まずは目の前の経験を活かしながら、段階的にステップアップしていきましょう。

未経験から目指すには(キャリアパス)

今はまだ宇宙に関する知識も資格もなくて大丈夫です。まずは目の前の経験を活かしながら、段階的にステップアップしていきましょう。
STEP
学習・準備

まずは「宇宙ビジネスの全体像とトレンド」の基礎知識に触れることから始めます。

  • アクション:宇宙ビジネス関連のニュースサイトを毎日チェックする、業界地図を見て主要プレイヤー(企業)を知る、内閣府の宇宙基本計画に目を通すなどして、業界の「今」を知りましょう。
STEP
仕事にする

「完璧な知識」がなくても、ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)を武器に飛び込みます。

  • アクション:ITコンサルタント、事業開発(BizDev)、システムエンジニア(上流工程)などの経験があれば、それをアピールして宇宙ベンチャーの事業開発職や、プロジェクト管理補佐として転職を目指します。
STEP
信頼される

現場で働きながら、必要な知識や資格を身につけていきます。

  • アクション:エンジニアと対等に話せるよう、[軌道設計・解析] などの基礎理論を学んだり、[システムズエンジニアリング] の手法を実務で実践したりして、技術への理解を深めます。
STEP
全体を統括する

ビジネスアーキテクトとして、大規模プロジェクトをリードします。

  • アクション:新規プロジェクトの責任者(プロデューサー)となり、資金調達から技術開発、サービスローンチまでを一貫して指揮する立場になります。

ビジネスアーキテクトへの転職を成功させるには

宇宙業界のビジネスアーキテクトに最も必要なのは、「未知の領域を切り拓く構想力と、それを実現する推進力」です。 理系・文系という枠にとらわれる必要はありません。あなたがこれまでのキャリアで培ってきた「新規事業の立ち上げ経験」や「複雑な利害関係の調整経験」は、そのまま宇宙ビジネスの現場で求められています。まずは自分の経験の棚卸しから始めてみましょう。
目次